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俺は人生というものに向いていないんだろう。こればかりは仕方がない。どうあがっても俺の精神力はクソみたいなもので、とりわけ家族に対するものはほとんど苦しみしかない。
家族が辛い。
とりわけ兄と母が仲がいいのは、ますます俺を孤立させる。
俺は人生の敗残者で、進むべき道もない。
もはやもう俺には何もないのだ。悲しみしか。
小説家か。それで食っていけば文句もないだろうに。
だが俺にはそのセンスすらないのだ。なぜか分からない。この体もこの心も、その道に進むには何もできないのだ。
彼らはずっと俺の悪口を言っているようだ。
いや悪口とは限らないのは知っているが、どのみち不愉快な話題でしかない。
悲しいよ。全てが悲しい。怒り狂うことも、奮発することもない。ただただ悲しい虚しい。